2009年02月22日

(by paco)グリーン・ニューディール空転、だって

Environmental Eyes

(by paco)オバマ大統領が「グリーン・ニューディール」ということで、環境政策によって経済浮上を狙う政策を発表しています。重点項目として、電気自動車や蓄電池などの技術開発に思い切った政策投資、ということですが、特に注目すべきは、米国が研究者の人財に投資しようとしている転です。世界の政策関係者は、米国に環境人財を持っていかれるのを密かに恐れているようです。

さて、日本はというと、国はひたすら迷走しています。自民党政権の支持率が限りなくゼロで、決定能力もないし、その結果、環境省と経産省の政策対立が際立つことになりました。首相は「対立していないで、協力を」といっているようですが、支持率ヒトケタでは、官僚はまったくいうことを聞かないでしょう。

基本的な構図は、以下の記事がよく書けているので参照してください。環境省は理想的な政策を目指しているものの企業群を動かす実力が無く、経産省はこれまでやってきた政策(自主行動)に固執して、その結果が出ていないことには見て見ぬふりをしています。というか、ちょっとは結果が出ていることが始末が悪い。しかしこれからの展望には立てておらず、これまでの延長ではこれ以上の削減が難しいのに、これまでの延長線にこだわっている、というところですね。

経産省は産業界を「指導・リードできる」と自負しているのでしょうが、これまでの「ゆるい指導」ならついてきた産業界が、これからの「厳しいフェーズ」にもついてくるか、骨抜きにされないか。無理でしょ、というのが環境省の立場でしょう。僕もそう思います。

世界的にこういう傾向はあるのですが、カギになると期待されているのが、自治体の動きで、地域から新しい政策をぶち上げ、市民の声を味方に付けて国に影響を与えるという「政策イノベーション」です。横浜市の政策に関われていることは、そういう意味で非常にいいポジションであると同時に、責任も重いと実感する今日この頃です。


▼MSN産経ニュース
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【経済深層】経産省VS環境省 縄張り争いでグリーン・ニューディール空転 (1/4ページ)
2009.2.22 08:00
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http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090222/biz0902220801001-n1.htm

このニュースのトピックス:温暖化

山の斜面に並ぶ風力発電の風車。奥は鳴門大橋=兵庫県南あわじ市(本社ヘリから)    地球温暖化防止と景気浮揚を両立させる「グリーン・ニューディール政策」に期待が集まる中、日本では経済産業省vs環境省の“暗闘”で、計画策定が遅々として進んでいない。オバマ米大統領の提唱を受け、環境省が日本版の策定をぶち上げたが、経産省は“完無視”の構えだ。「グリーンな人たち」の声に耳を傾け、高い理想と目標を掲げる環境省に対し、経産省には産業界を主導し現実的な省エネ・環境対策を実現してきたとの自負がある。長年にわたる両省の反目が、ここでも最大の障害となっている。


エネ庁をやっつけろ!

 2月10日、環境省が開いた中央環境審議会(環境相の諮問機関)の地球環境部会。環境省の事務方から太陽光発電の発電能力を2030年に05年の55倍に引き上げる案が提示されると、鈴木基之・放送大教授が気勢を上げた。

 「これでナントカ省のナントカ庁をやっつけて!」

 ナントカとは、経産省資源エネルギー庁のことだ。同庁は2030年に40倍との目標を打ち出している。

 環境省案を実現するには、太陽光発電設備への補助を手厚くするほか、発電した電気を電力会社に割高な固定価格で買い取らせる制度を新たに導入することが条件になる。電力業界は経産省の所管。環境省の“領海侵犯”に対する反発は必至だ。

 同部会は、主に学識者で構成され、産業界の代表は猪野博行・東京電力副社長らごくわずかで、「“野心的”な目標を打ち出すのが、大好き」という。実際、固定価格制に異論を唱えたのは、出席した28人の委員のうち猪野氏ただ1人だけだった。

 鈴木教授の発言には委員から苦笑も漏れたが、一部の委員は、事務方の環境省職員に「こういうのを待っていたんだ」「ようやく中環審らしい提案ができる」と、声をかけた。

 環境省では、太陽光発電の普及で関連産業が活性化され、新たな雇用が創出されるとし、日本版グリーン・ニューディール政策にも反映させたい考えだ。


「根拠のない数字」と反論

 これに対し、エネ庁幹部は「彼らの数字には何の根拠もない」と一蹴する。

 環境省案では、高コストの太陽光発電による電気を電力会社が購入した場合、1キロワット時あたり0・86円の負担増となり、その分を電気料金に転嫁することになっている。試算では、標準家庭で月額260円の負担増だ。日本の全5000万世帯では年約1500億円に上る。

 一方で2030年までに太陽光発電を05年比55倍にするという目標を達成するには25兆円が必要としている。年間1兆2500億円となり、消費者の負担増では1割強しかまかなえい計算だ。

 エネ庁幹部の「根拠がない」との主張は、この矛盾をついたものだ。

 足りない分はどうするのか。エネ庁幹部は「(経産省が大反対する)環境税の導入で賄うという環境省の意図が透けて見える」と指摘。「怒るよりもただあきれる」と言い放つ。


電力業界の反発必至

 もっとも、エネ庁が掲げる40倍も達成は怪しいものだ。同庁では、電力会社に太陽光や風力などの自然エネルギーによる一定の発電量を義務づける「新エネルギー利用特別措置法(RPS法)」で普及を図る考えだ。


 電力会社は、自前で新エネ発電を手掛けるか、他の事業者から新エネ発電の電気を購入し義務量を賄う。ところが、現在は義務量よりも実際の新エネ発電量の方が多い供給過剰の状態にあり、電力会社による購入価格は安く抑えられており、「ドイツのように一定の価格で固定しないと、新エネ発電の事業化が進まず、普及しない」との批判が根強い。

 このため、エネ庁では、義務量を大幅に引き上げる方針を固め、具体的な検討を始めた。ただ、コスト増を強いられる電力業界の反発は必至で、環境省は「業界の方にばかり顔を向けているエネ庁に大幅な引き上げは無理」との不信を募らせている。


省益優先で

 日本版グリーン・ニューディール策の取りまとめをめぐっては、環境省の政策実現能力を疑問視する声が多い。

 斉藤鉄夫環境相は今年1月6日に、省内でまとめた政策案を麻生太郎首相に提出したが、「環境省だけで考えるから、シャビー(みすぼらしい)なものになった」と突き返され、各省と連携するよう指示を受けた。

 ところが、その1週間後の13日、エネ庁は庁内各部署にとどまらず、他省とも連携して新エネ・省エネ促進策の具体化や雇用の創出などに取り組む「新エネルギー社会システム推進室」を新設。環境省のお株を奪う行動に出た。

 あるエネ庁幹部は「グリーン・ニューディール政策に関して、彼ら(環境省)からは何も言ってこないし、こっちからわざわざ何か言ってやる必要もない」と冷ややかで、あからさまに環境省を蚊帳の外に置こうとしている。

 庁内からは「1930年代の世界恐慌後に米国で実行されたニューディール政策は失敗だった。グリーン・ニューディールなどと期待をするのは間違い」との声まで聞こえてくる。


 一方の環境省も、エネ庁とは距離を置き、アイデアを一般公募したり、有識者からのヒアリングや地方自治体の首長との意見交換を重ねている。

 斉藤環境相は「技術面で非常に優位にある日本が、気候変動問題でリーダーシップをとっていこう」と気勢をあげるが、その技術を持つ企業と太いパイプで結ばれている経産省やエネ庁との対話すらないというのが実情だ。

 このままでは、“省益”優先の霞が関の縄張り争いを繰り広げている間に、日本だけが世界から取り残されてしまうという最悪の事態を招きかねない。
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投稿者 paco 16:44 | コメント (0) | トラックバック (0)

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