◎ワハハ・住まい選びは生き方選び

 ◆新居はコーポラティブハウスだった

 

◎【ワハハ・住まい選びは生き方選び】
 ◆新居はコーポラティブハウスだった

■コーポラティブハウスってなに?
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それは突然でした。夫の両親の「近所に引越しておいで!」という鶴のひと声が
始まりです。「物件はもう契約してあるから」・・・ハ??考える間もありませ
んでした。それが我が家とコーポラティブハウスとの出合いです。

コーポラティブハウスとは、ひとことで言うと住む人たちでつくる集合住宅のこ
とです。といっても自分たちで鉄骨を組んでコンクリートを流すことまではでき
ませんので、工事の発注などは専門家にお任せします。

この形式の利点は主に、

『各家庭の生活に合わせた自由な設計ができる』
『モデルルームなどの宣伝費が掛からず、より原価に近い価格で購入できる』
『入居前から住民同士のコミュニケーションが深まる』

という点にあります。
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■間取り決めは産みの苦しみ
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契約を済ませてから、さっそく取り掛かるのが部屋の間取りです。地下1階・地上
3階の建物のうち、地上1階と地下1階のメゾネット(2階層)住居が我が家に与え
られたスペースです。

間取り決めは、否応なく「家族の今と、これから」を考えさせます。これがもう
悩む、悩む!そして悩みながらも、「壁とにらめっこしながら料理を作るのはイ
ヤッ。ええぃ、それならリビングのド真ん中にキッチンを置いちゃえ♪」とか、
「子ども部屋が広いと居心地が良すぎて出てこなくなるしなぁ…じゃ3畳でいっ
か♪」など、結構無謀な、でも実情に即したアイデアが出てくるわけです。

他にも、我が家はインドア派で、だだっ広いよりもこぢんまりした空間が好きだ
から、吹き抜けも無しで地下にひっそりとリビングをつくろう、とか、子どもが
部屋で起きてるのか寝てるのかも分からないのはちょっと不安だから、壁の上部
をすりガラスにしちゃおう、というアイデアが設計に反映されました。

これらのアイデアが吉と出るか凶と出るかは住んでみないと分かりません。でも
こうやってアレコレ話し合いながら、パートナーとお互いの家族像を確認しあっ
たという意味では、間取り決めは意義深い過程でした。
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■みんなでつくる楽しさ
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さて、コーポラティブハウスは各家庭で決められることが多いのですが、それ以
上に住人全員で決めることも多いものです。

管理規約など紙面上のものから、建物外観のタイルの色、敷地に植える木の種類
から建物の名前、館名板やゴミ置き場のデザインまで!それらを決める住人同士
の集まりは2001年から始まり、これから入居後も続いていきます。なかなかすぐ
には決まらないことも多いです。いや、すぐに決まったことなんてひとつもない
かもしれません。皆で意見を出しあい、出尽くしたところで最後に多数決という
形で進んでいくのですが、これが毎回予定時間を大幅に超えてしまう原因になり
ます。

植樹ひとつにしても、「私は金木犀を植えたい」「いや、私はあの香りは苦手で
す」だし、「玄関アプローチのタイルの色は汚れの目立たないグレーがいいな」
「いや、建物の色に合わせてベージュがいいですよ」などなど、この1年半こう
したやりとりを数えきれないほど繰り返してきました。あぁこれが一戸建てだっ
たらどんなにラクだったか!と思う事も、正直多いです。

それでも入居する12世帯が集まるたびに、お互いの子どもたちが大きくなってい
くのを垣間見ることができたり、「こんなふうに暮らしたい!」という住人同士
の思いを共有できるのは、なかなか貴重です。

いま住んでいるアパートは、隣の人の名前も顔も知りません。確かに知らなくて
も普通に暮らせるのですが、知っていたらきっともっと楽しい!今はそう思いま
す。だってひとつ屋根の下に住む住人同士でMLを立ち上げて雑談しているところ
って、そうありませんよね。そういうコミュニティを得られたのは、核家族の我
が家にとってありがたいことでした。
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■新しい住まいのかたち、その住人に
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こうして、ひょんなきっかけで住むことが決まったコーポラティブハウスですが、
「めんどうだけど、けっこうオモシロイかも!?」と今は素直に思えます。

賃貸や一般のマンションとも違い、かといって一戸建てとも違う新しい住宅のか
たち。それがコーポラティブハウスです。地域とのつながりを持ちにくく、なお
かつ実家が近いというわけでもない核家族にとっては、これから求められる形式
かもしれません。

いよいよ今週末は引越しです。1年半の交流がつづいた住人たちと、やっと本当
の意味で住人同士となって暮らしていきます。間取りのアイデアは活かされるの
でしょうか?

住めば都を願いつつ・・・。

                             Text by poi 
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