●ワハハ育児考:
育児は育自。「ワハハな育児」を考えることは、自分の生き方を考えること。今のあなたはどーですか?
<ぼたんの育児のアレレ>
■第1回
〜学校給食を考えるのは早すぎないよ〜其の1
■続・第1回「食物アレルギーと不登校の扱いについて」
■第2回
〜学校給食を考えるのは早すぎないよ〜其の2
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<poiの子育て一年生>
・育児の思い込みから自由になろう
・育児環境は自分でつくろう
・育児のアクション初めの一歩
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<おちゃずけの子育てレポート>
・育児ノイローゼにならないために「子育てHP」を使おう(週刊文春 2001年6月14日号 記事抜粋)
・子どもと家庭環境を考える
・育児サークルに参加してみたら 前編・後編
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-------------------------------------------------------------- ▼「毎日牛乳」おかしくないの? contents ▼牛乳飲ませたくないの ▼伝統の和食を給食に -------------------------------------------------------------- こんにちは、ぼたんです。緑の美しい初夏の季節となりました。5月は私の大好 きな季節です。青空に鯉のぼりがひるがえる光景もここかしこに見られます。 そして我が家のリビングにも鯉のぼりがゆらゆら泳いでいます。この鯉のぼり、 実は息子が生まれた年に自作したもの。押入から引っぱり出して来る度に、子ど もの日当日の朝まで徹夜で焦りながら作ったことを懐かしく思い出し、またひと まわり大きくなった息子の姿に感慨もひとしおです。 さて、『学校給食を考えるのは早すぎないよ〜其の1』では、学校給食の現状、 食物アレルギーの話、いまの学校給食の原型が出来上がるまでの歴史を振り返っ てみました。そして、そもそも給食が「あって当然」という考えを見直してみて はどうかという話、また日本の伝統的な献立にすべきなのでは?という話をさせ ていただきました。 今回は学校給食と言えばつきものの牛乳について考えてみたいと思います。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼「毎日牛乳」おかしくないの? ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 給食の主食がパンというのもすご〜く納得いきませんが、次に気になったのは毎 回必ず出る牛乳の存在です。給食に栄養補給という意味合いが薄れた現代、牛乳 を毎回出すということ、これは家庭の方針で牛乳を飲ませたくない父兄にとって は迷惑以外の何ものでもありません。 私にとって当面の問題は保育園、幼稚園の給食ですが、園によっての違いが大き いようです。食事に気を遣った素敵な園も少なくないようではありますが、やは りほとんどの園で牛乳が出ているようです。もっとも、アレルギー等の理由から 牛乳を飲ませたくない、と父兄が言えば飲ませなくてすむ場合も多いようです。 ところが小学校になると話は違って来ます。いくつか取材したのですが、実際の ところ主食にご飯を持たせようとしたり、牛乳を拒否することはかなり大変なこ とのようです。学校側は皆同じものを食べることに意味があるとか、他の子と違 うといじめにつながるとか強く主張するそうです。 確かに友だちと違うものを食べることが子どもにとってストレスだということは 容易に想像出来ます。では、ひとと同じであるために身体に合わないものを我慢 して食べ続けるのは問題ではないのでしょうか。私は親として成長過程にある子 どもの身体にそのような負担を強いることをしたくはありません。身体に合わな い食物を子どもに強制するより、いろいろ問題がある牛乳を給食から外すことの 方が意味のあることだと私は考えています。現代の日本では、飲みたければ各家 庭で選んだ好みの牛乳をいくらでも飲むことが可能なのですから。 ※補足:学校給食に法的な強制力はありません。しかし、現実に拒否すること は、かなり困難な状況のようです。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼牛乳飲ませたくないの ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 皆さんは、そもそも日本に牛乳を飲む習慣は無かった、乳牛も居なかったという ことをご存じでしょうか。前述したとおり、戦後の学校給食は食糧難の日本の子 ども達の栄養状態を心配したアメリカが脱脂粉乳を提供したことで始まり、昭和 30年代徐々に牛乳給食が広まって行きました。いまでは牛乳がごく当たり前のよ うに飲まれ、一般に定着しましたが、実は飲まれ始めてからまだ歴史が浅いので す。 私が子どもに牛乳を飲ませない理由を書いてみます。ただ、これは牛乳好きな方 々への批判ではないことを前もって書いておきます。牛乳を強いられる現実に対 しての飲ませたくない私の意見です。 【その1:アレルゲンになる危険】 うちは牛乳アレルギーじゃないから関係ないわ、って思われましたか?ところ がそうでもないのです。アレルギー体質の子どものアレルゲンは日々変化する ものなのです。これは小児科医師からもはっきり説明を受けました。実際、子 どもが卵&牛乳アレルギーだから替わりの物でタンパク質を補給しなきゃ!と せっせと大豆製品を食べさせていたら、今度は大豆アレルギーにまでなってし まい、食べさせるものが無くなってしまった〜!と嘆いている母親も少なくあ りません。アレルギー専門医によればアレルゲンを増やさない為に重要なこと は「同じもの(特にタンパク質)を毎日続けて食べないこと」が定説なのです。 それなのに「毎日牛乳」、おかしいと思いませんか?アレルギーの子どもが少な くない現代、学校給食の牛乳は存在理由がないと私は考えます。 【その2:乳製品が身体に負担をかける】 乳製品に含まれている蛋白質であるカゼインは吸収されにくく、未消化の状態 で腸の上部に蓄積され腐敗して毒素をつくりだし、胃、腸、膵臓、胆嚢の機能 を弱め、粘液の分泌を促し、アレルギー等の自己免疫疾患、癌の原因になると も言われています。 【その3:日本人のほとんどは乳製品を消化できない乳糖不耐性】 統計によるとスカンジナビア地方出身の民族と特定のヨーロッパ人を先祖にも つ民族を除き、世界の各民族の半数の人々、そして日本人は85%がこの乳糖不 耐性であると言われています。 【その4:カルシウム補給にと飲んだ牛乳が、骨からカルシウムを溶かし出す】 意外と知られていないのがこれです。過剰に摂取したタンパク質は身体の中に 貯蔵しておくことが出来ないので、身体は余ったタンパク質を分解して体外に 排泄しようとします。この時、タンパク質から尿、クレアチニン、尿酸が作ら れ、これらが血液を酸性にします。強酸性となった血液を中和して弱アルカリ に戻すためには、貴重なカルシウムを骨から取り出して使うことになります。 そして、使われたカルシウムはその他のミネラルと共に尿として排泄されてし まうのです。 これらの理由から、牛乳や乳製品は毎日摂るのではなく嗜好品として楽しむ程度 にとどめた方が良いと私は考えています。学校給食で毎日飲ませたくないのです。 さて、ここまで読んで下さった皆様、ありがとう!おそらくメラメラ怒りに燃え ている人も少なくないのでは?と心配しております。誰だって好きなものを悪く 言われるのは嫌ですよね。ごめんなさい。私は牛乳好きな人に飲むのをやめろと 言うつもりは全くありません。ただ、牛乳好きな人にとって飲みたくない人の理 由はわからないだろうから説明が必要だと思ったのです。そして、学校給食では 飲みたくないのに強制されるということです。下戸の人に無理矢理酒をのませる ようなもの、と言ったら変な表現でしょうか。 私は子どもの頃、大の牛乳嫌いでした。ありがたいことに家庭で牛乳は出て来ま せんでしたが、学校では無理に飲もうとすると吐きそうになるので、こっそり牛 乳好きの子に飲んでもらっていました。ちなみに後年アレルギーの本を読み、子 どもの好き嫌いといわれるものは、実は防衛本能から身体が拒否している場合も 多いということを知りました。戦後の栄養事情の悪い時期には、牛乳を飲む必要 性があったのかもしれませんが、飽食の現代ではむしろ牛乳を飲むことの害の方 が大きいと思っています。 --*--*牛乳に関するリンク*--*-- 本当に牛乳は身体にいいのでしょうか もしくは http://www.mitomo.com/doc/gyuu2.htm 「牛乳」-乳製品 現代の栄養学は本当に正しいのでしょうか ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼伝統の和食を給食に ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 最近、若い女性を中心に粗食ブームが広がっていると言われています。 いま見直されるべきは日本の伝統食ではないでしょうか。日本人は古来海から栄 養をもらっていました。和食のダシに用いる鰹節や煮干、昆布などもカルシウム、 その他ミネラルの供給源として重要ですし、海草や小魚を丸ごと食べることが、 歯や顎を強くします。大豆食品もカルシウムを多く含みます。カルシウムは牛乳 を飲んで取ることよりもむしろ、ブロッコリーやほうれん草などの青菜、小魚、 海藻類、穀物などからゆっくり吸収されるほうが身体に良いのです。 また、カフェイン、アルコール、炭酸飲料の大量摂取、蛋白質、砂糖、加工食品 を主とした食事が骨を弱くしている原因であるともいわれています。 毎日の食事を少し見直してみませんか? 明治22年の初めての給食の献立はおにぎり・焼き魚・漬け物でした。食の乱れが 指摘される現代だからこそ、そして給食だからこそ、本来の日本の伝統食を見直 し、積極的に取り入れるべきだと私は考えています。 主食をご飯にすることは、日本の農業問題、食糧自給率低下問題の改善にもつな がります。政府は「日本人はご飯」と、CMを流して手をこまねいているのでは なく、学校給食の主食をご飯にすることを、まず考えるわけにはいかないもので しょうか。 症例でも、和食にすることでアトピーの児童にかなりの改善が見られたことが報 告されています。 給食の制度は急には変わりません。子どもが小さいからまだ先の話と楽観せずに、 いまから考えて行きませんか。最近の粗食ブームも明るい兆しです。私たち親の ひとりひとりが声を上げて行けば、子ども達の学校給食もきっと充実したものに なって行くと思うのです。 ------------------------------------------------------------------------ 私は個人では、子どもをとりまくあらゆる危険を考えて行こう、というページを 作っています。なかなか更新が出来ずにいるのですが、興味をお持ちになった方 は覗いてみて下さいね。 ぼたんのサイト【子どもの危険を考える】 text by ぼたん ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● |
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Kuriです。ワハハの特集記事、および新規連載へのご意見やご感想を、お寄せい ただいた皆さま、ありがとうございました!お一人ずつにお返事ができなくて、 申し訳ありません。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうっ! ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ さて、今回、特に臨時増刊号にした経緯をお話します。 前回、特集した記事の中に、子どもの食物アレルギーの引き起こす「症状」のひ とつとして「不登校タイプ」という症例を挙げました。この「不登校タイプ」と いう記述に対し、読者の方から「まるで不登校が病気のような扱いだけれど、そ れは事実に反するのでは?」という趣旨のご意見をいただきました。 子育てワハハでは「不登校」について、決してネガティブに思っていませんし、 今後、そういう扱いをするつもりはありません。「不登校」に関連して、フリー スクールの取材の話も出ていたところです。そこで今回の記事の「不登校」に関 して誤解を受ける可能性の有無を編集部で検討いたしました。 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ ワハハが考える「不登校」は、大きく分けて、この二つの「不登校」があります。 ・精神的、肉体的理由で、行きたくても学校に行けない ・あえて各家庭のポジティブな選択により、登校していない ワハハでは前者にフォーカスして、アレルギーとの関連を探りましたが、後者に ついては、あえてアレルギーとの関連が認められていないので言及していません。 ただ社会的に広く見渡すと、あえて学校に行かないことで、その子どもや家族が よりよく生きる方法を選び取っている人も多いこと、多くなってきていることを、 ここで改めて皆さんにお伝えしたいと思います。 また今回、不登校と食物アレルギーについては、その部分にさらに深くフォーカ スして、ワハハの見解、食物アレルギーの話をぼたんからお話したいと思います。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ◆「食物アレルギーと不登校の扱いについて」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ぼたんです。前回4月1日号の「〜学校給食を考えるのは早すぎないよ〜其の1」 に、多くのご意見・共感メールをいただき、とてもうれしく思っております。 ありがとうございました! さて、その記事の中で、食物アレルギーの症状を典型的な3つのタイプに分けた ものを紹介させていただいた部分がありました。以下です。 以下メルマガより引用---------------------------------------------------- :また、食物アレルギーといえば一般的に皮膚・呼吸器の症状を思い浮かべられ :るでしょうが、そればかりではありません。簡単にまとめると、典型的な3つ :のタイプがあります。 : ・症例1「腹痛・嘔吐」タイプ : ・症例2「頭痛・ふらつき」タイプ : ・症例3「不登校」タイプ ---------------------------------------------------------------引用終了 これについて、今井恭子さんからいただいたアンケートを引用して紹介します。 ------------------------------------------------------------------------ : このように「頭痛」や「腹痛」と並べられると、いかにも不登校も、 : 病気のようではありませんか?この扱いは間違っていると、私は思います。 : 確かに、昔は「登校拒否症」などと言われ、病気扱いされたときもありま : した。でも今は、数年前にあの文部科学省も、やっと「登校拒否は、誰に : でも起こりうる」と認め、特定の子どもの病気ではない、としています。 : それなのに、いまだに「学校信仰」に取り付かれている人がなんと多いこ : とでしょう。そのおかげで、たくさんの親子が苦しんでいます。 : 例えば、いじめによる自殺。いじめが嫌なら、まず学校に行くことを止め : ればいいではないですか。それなのに、そういう選択を考えずに死を選ぶ : ほど絶対化された学校の存在は異常です。 --------------------------------------------------------------- 引用終了 というご指摘です。 正直言って、これを書いた時「不登校タイプ」というのはわかりにくいかなあ? という懸念はあったのですが、今回のテーマは「学校給食」であって「食物アレ ルギー」ではなかったので、あまりに詳しく説明することはしませんでした。 説明不足のため、誤解を招いてしまう結果となったことを大変申し訳なく残念に 思っております。 私は「不登校は病気である」と書いたつもりは全くありませんでした。敢えて言 うなら、むしろその逆です。 「病気が不登校にさせる」場合もある、ということです。 ここで、「食物アレルギーは子どもの心身両面に大きな影響を及ぼし、不登校な どの原因となることも多々ある」、ということを改めて考えてみたいと思います。 記事の中で、私は「食物アレルギーの症状をまとめると、〜〜典型的な3つのタ イプがあります」として、一般的に知られていない食物アレルギーの症状「不登 校タイプ」を紹介しました。これは医師が分類し提示した「症例」です。 もう少し詳しく説明します。 食物アレルギーの症状は大きく分けて以下の5つのグループに分類出来ます。 グループ1 消化器系の悩み グループ2 皮膚系の悩み グループ3 呼吸器系の悩み グループ4 眼に関する悩み グループ5 全身性の悩み グループ1から4については、広く知られているとして今回取り上げていないの で説明を省略させていただきます。 グループ5の全身性の悩みには「アレルギー性緊張・弛緩症候群」という病名が ついています。これをわかりやすく症例で説明すると大きく分けて「慢性疲労型」 と「異常興奮型」に分けられます。 慢性疲労型・・・朝起きづらい、疲れやすい、活気がない、無気力、 立ちくらみ、めまいなど。 10歳を過ぎると起立性調節障害として現れる。 異常興奮型・・・イライラしてじっとしていられない、怒りっぽい、 聞き分けがない、育てにくい、反抗的であるなど。 幼児期に多い型。 これらの悩みは一般的には、例えばグループ2とグループ3「アトピー性皮膚炎 と気管支喘息」など、2つ以上のグループに広がって現れるので、原因が食物ア レルギーであると気づきやすいのですが、問題はグループ5が単独で現れるケー スです。 慢性疲労感、起立性調節障害、不定愁訴郡などの場合、医師も原因が食物アレル ギーであることに気づくのはまれです。そして、食物アレルギーの症状であるの にも関わらず「原因不明」とか「心因性」と誤認され、未解決のまま放置された 挙げ句、「心身症」や「不登校」というレッテルを貼られてしまう小中学生が増 加しているというのです。 このことを医師が分類し、症例のタイプとして3つに分けて提示したものが以下 の記述でした。 ・症例1「腹痛・嘔吐」タイプ ・症例2「頭痛・ふらつき」タイプ ・症例3「不登校」タイプ 以上のことについては記事の中でも紹介した本、『アレルギーの人の食事』 女子栄養大学出版部(主婦と生活社)に詳しく書かれています。 今井恭子さんがアンケートで以下のように書かれているとおり、 ------------------------------------------------------------------------ : もちろん、一概に不登校と言っても、いろいろです。 : いじめもあるでしょうし、担任と馬が合わないとか、 : なかには、親子関係のこじれから、不登校になる子もあるでしょう。 : そして、学校自体の体質が合わない子も、あるのです。 --------------------------------------------------------------- 引用終了 不登校の原因はさまざまあるでしょう。 私が記事の中で取り上げたのは、食物アレルギーが不登校の原因となってるとい う症例。つまり、「不登校は病気だ」ということではなく、「食物アレルギーが 不登校にさせている」場合もある、ということです。 身体的な不調の為に学校に行きたいのに行けない、或いは早退せざるを得ない、 周りからは「なまけもの」、「不登校」と言われる。この事態は子どもにとって どんなにつらく悲しいことでしょう。 「不登校」「不登校」と周りがナーバスになる前に、その子どもの身体の不調を 受け止めて、苦痛を取り除いてあげることは出来ないものでしょうか。 もし、原因が食物アレルギーだったとしたら、親として気をつけてあげられるこ とも少なからずあるのではないかと思うのです。 『アレルギーの人の食事』の本では、ズバリ「和食に戻すこと」を勧めています。 さらに、今井恭子さんのアンケートを引用します。 ------------------------------------------------------------------------ : 不登校になったって、たいしたことではないんです。 : 別の道を探せばそれでいいんです。 : 私は、自分の娘には、学校へは行って欲しくありません。 : もちろん、「行きたい」と言われたら、仕方ないですけど、 : すごく心配するだろうなあ、と思います。(登校することを) : 同じ考えで、無認可のフリースクールを選ぶ人たちもいるのです。 : それが、「不登校=まずいこと」と思っている人が多いばかりに、 : たくさんの悲劇を耳にします。 : 子どもは「学校へ行かなきゃ、でも行けない。こんな自分はおかしい : のではないか。」と苦しみ、 : 中には、本当に熱を出したり、腹痛をうったえたりする子もいます。 : 親も親で、子どもを責め、育て方を間違ったかと自分を責め、 : 「この子を殺して自分も死のうか」とまで思った、という人まで : います。 --------------------------------------------------------------- 引用終了 「不登校になったって、たいしたことではない。別の道を探せばそれでいい。」 まったくもって同感です。 ここで今井恭子さんの書かれている不登校の問題は、大雑把に言うと精神的な面 での問題だと思います。「いじめ」、「学校信仰」というキーワードが出て来ま す。このことについては、私もとても重要な問題だとして関心を持っていますが、 今回記事の中で取り上げた症例は、身体面での不調によって学校に行けない。行 きたいのに行けない、という話なので、またこれとはちょっと違う問題のような 気がします。 しかしながら、この「不登校」の問題、別の側面から取り上げられてはいるもの の、今井恭子さんの書かれている内容は先ほど私が書いたことにもリンクして来 ます。つまり、「単に食物アレルギーの症状のために学校へ行けない」のに、そ んな単純な原因に誰も気づかず、『子どもは「学校へ行かなきゃ、でも行けない。 こんな自分はおかしいのではないか。」と苦しみ、親は子どもを責め、育て方を 間違ったかと自分を責め、「この子を殺して自分も死のうか」とまで思った』、 という事態を引き起こしているとしたら...、なんと恐ろしいことでしょう! 「たかが食物アレルギー」と軽く考えてしまう危険性を切実に感じます。 私達はもっと食事のことを考えるべきなのではないでしょうか。とりわけ、日々 身体が作られる時期の子どもの食事のことを。その意味からも学校給食の果たす べき役割、責任は重大であると思います。 今井恭子さんのアンケートは以下の文章で締めくくられています。 ------------------------------------------------------------------------ : 学校は絶対的なものではないこと。 : 学校へ行かなくても、生きていき道はいくらでもあること。 : まして、不登校は病気でもなんでもないこと。 : : このことを多くの人に自覚してもらいたいと、切に思っています。 : 今回の記事のこの部分を読んで、不登校を否定的に考え、 : 絶対避けたい事態、ととらえる人があったら、私はとても残念です。 --------------------------------------------------------------- 引用終了 「今回の記事のこの部分を読んで、不登校を否定的に考え、絶対避けたい事態、 ととらえる人」は居ない、と個人的には思っていますし、そうあって欲しいと 願っています。 私は、自分の子どもを多くの人々の中で過ごさせてやりたいと考えていますが、 それは必ずしも既存の学校である必要は全くない、と考えています。ホームスクー リングは自分の能力がないので考えていませんが、出来ることならフリースクー ルに通わせたい、くらいに思っています。そしてついでに言うと、中学校を卒業 後は、本人に意志が無ければ学校に行かせるつもりはありません。 「学校へ行かなくても生きていく道はいくらでもある」 私もまったくそう思っています。 今回、更に深く考える契機を与えてくださった今井恭子さんに深く感謝しており ます。ありがとうございました。そして皆様、また食物アレルギーや不登校につ いてのご意見・ご感想などありましたら、どうぞお聞かせ下さいね。いつでもお 待ちしております。 ではまた次号でお会いしましょう。 -------さらに詳しく知りたい方のために----------------------------------- 『アレルギーの人の食事』の中で “お薦めしたい参考書”として紹介されている本です。 ▼『まちがい栄養学』 川島四郎著(毎日新聞社) ▼『子供の食物性アレルギー』 舘野幸司・岸菊子著(女子栄養大学出版部) ▼『油 このおいしくて不安なもの〜くずれたリノール酸神話〜』 奥山治美著(農文協) ▼『豊かさの栄養学』 丸元淑生著(新潮文庫) ▼『豊かさの栄養学2〜健康の鍵・脂肪は正しくとろう〜』 丸元淑生著(新潮文庫) ▼『生命の鎖』 丸元淑生著(飛鳥新社) ▼『アトピー性皮膚炎ハンドブック』 永田良隆著(女子栄養大学出版部) ------------------------------------------------------------------------ (註:本文中のアンケートの引用はご本人の承諾を得ております。) text by ぼたん ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● |
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こんにちは。ぼたんです。春です。暖かくなって来ました。お花見やピクニック など楽しい行事が盛り沢山な季節ですね!新学期も始まります。子どもが新しく 保育園や幼稚園に入園するなど、環境の大きな変化に期待と不安で胸がい〜っぱ い!っていう人も多いのでは。 そこで、今回は集団生活につきものの給食のことを考えてみたいと思います。う ちの子はまだ小さいから先の話、な〜んて思わずに一緒に考えてみませんか。 -------------------------------------------------------------- ▼給食はパンと牛乳 ▼ちょっと食物アレルギーの話 ▼給食、「あって当然」なの?〜給食の歴史〜 contents ▼えっつ!アメリカ小麦戦略!? ▼給食、その中身は大丈夫? ▼学校給食法を読んでみる ▼家庭の食卓事情 ▼『給食はサービス』と考えてみては? -------------------------------------------------------------- ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼給食はパンと牛乳 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 息子は現在2歳。「来年は幼稚園に入れちゃおうかな?」という思惑もあって、 最近保育園や幼稚園を調べています。園選びの焦点はズバリ『給食!』食い意地 のはった私にとって『食』は最大の関心事。だから給食の無い園が希望です。意 外!でしたか。でもこれには事情があるのです。 わが息子はアレルギー体質、いわゆるアトピーです。生まれた直後から、も〜、 とにかくジクジク。ほっぺは赤く腫れ膿がボタボタ垂れるほど。そのうち身体は 象のようにガサガサ、顔はパンパンにむくみ、お相撲さんのよう。その姿が痛々 しくて泣きたい気持ちでいっぱいの毎日でした。母乳育ちの彼の口に入るものと いったら母乳、だからワラにもすがる思いで母乳製造元である私が、除去・回転 食を続けました。 除去食については機会があればお話しますが、私の場合は卵・牛乳・小麦等を一 切除去しました。その結果、息子の肌は1歳前にはスベスベになり、しょっちゅ う吐いたり下痢したりしていたのも治まり、すっかり丈夫に育ちました。この嬉 しさと言ったら!!!まさに天にも昇る気持ちでした。 「アトピーの子は丈夫な子が多いんですよ。食べ物に気をつけていますから。」 と、アレルギー食品店の人は言っていましたが、まさに息子のアトピー体験から 「身体を作る食べ物の重要性」を身をもって感じるようになったのでした。 さて、先日近所の保育園の見学に行き、給食の献立を見せてもらいました。主食 はやっぱりパン。牛乳も毎食ついていて、おやつの時間にまで出てきます。予想 してはいたものの、あ〜あ...、と思わず溜息。これでは小麦アレルギーの息 子を預けることは出来ません。 告白しますが、私の大好物はパン・麺類。息子がアトピーでなかったらまず間違 いなく何も考えず毎日パンを食べさせていたことでしょう。まさに母親が妊娠中 に多食したものがアレルゲンになる、という方式通りになってしまったのです。 ゴマもアレルゲンなんですよ。もちろんバ〜ンバン食べてました。まったく皮肉 なものです。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼ちょっと食物アレルギーの話 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 先ほど息子が小麦アレルギーと書きましたが、おそらく多くの皆さんは小麦アレ ルギーについて馴染みがないと思いますので、少しだけ食物アレルギーの話をさ せてください。 食物アレルギーは昭和30年代から増え始め、昭和50年代前半までは牛乳・卵・大 豆(油)の3大アレルゲン除去で多くが治癒していました。ところがその後、こ れらの除去のみでは治らない例が増えて来ました。そして注目されるようになっ たのが米、小麦といった穀物アレルギーです。現在は、牛乳・卵・大豆(油)・ 米・小麦が5大アレルゲンと呼ばれています。 小学生の食物アレルギーのアレルゲンは、1位-卵、2位-牛乳、3位-大豆(油)、 4位-そば粉、5位-小麦粉となっています。学校給食の主食のパンには、これら 5大アレルゲンのうち卵、牛乳、油、小麦、と4つも含まれている事実に皆さん はお気付きでしょうか。 また、食物アレルギーといえば一般的に皮膚・呼吸器の症状を思い浮かべられる でしょうが、そればかりではありません。簡単にまとめると、典型的な3つのタ イプがあります。 ・症例1「腹痛・嘔吐」タイプ ・症例2「頭痛・ふらつき」タイプ ・症例3「不登校」タイプ これら食物アレルギーのことについては、いつかまた機会があれば詳しくお話し したいと思います。 --*--*食物アレルギー参考図書*--*-- 『知らないと怖い食物アレルギー』松延正之著(河出書房新書) 『アレルギーの人の食事』女子栄養大学出版部(主婦と生活社) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼給食、「あって当然」なの?〜給食の歴史〜 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 給食ってそもそもなんでしょう?「あって当然!」っていうのが大多数の皆さん の意見だと思います。でもちょっと待って。なぜ給食が当たり前なのでしょう。 そもそも給食は何のためにあるのでしょうか。 では、ちょっと真面目にまずは給食の歴史を辿ってみましょう。 学校給食は明治22年山形県の私立忠愛小学校で貧困児童を対象に、昼食を提供し たのが始まりと言われています。昭和7年には貧困児童の救済目的で国庫補助によ る学校給食が始まりました。当時の目的は栄養・健康状態の改善と就学率のアッ プでした。その後、対象は貧困児童から栄養不良児や身体虚弱児まで広がりまし たが、昭和13年以降は戦時下の食糧難で徐々に給食実施校が減少し、終戦時には 中止となっていました。 そして戦後、 昭和21年 東京・神奈川・千葉の3都県で試験給食を開始 昭和22年 アメリカが無償で提供した脱脂粉乳により、全国都市児童約300万人に 対し戦後の新しい学校給食を開始 昭和24年 ユニセフからミルクの寄贈を受け、ユニセフ給食を実施 昭和25年 8大都市の小学生を対象に、アメリカ寄贈の小麦粉による初めての完 全給食を開始 昭和26年 給食物資の財源ガリオア資金(アメリカの占領地域救済資金)が6月 末日で打ち切られ、国庫補助による学校給食の継続要望運動が全国展 開される 昭和27年 小麦粉に対する半額国庫補助開始 全国すべての小学校を対象に完全給食を実施 昭和29年 「学校給食法」の公布により、法的に学校給食の実施体制が整う 学校給食法には、 「食事についての正しい理解や望ましい習慣を育むと同時に、 学校生活を豊かにし、明るい社交性を養う」など、 学校給食を教育の一環として捉えていくことが盛り込まれた 昭和33年 文部省管理局長より「学校給食用牛乳取扱要領」が通知され、学校給 食への牛乳供給を開始 昭和37年 学校給食栄養所要量の基準を改定 昭和38年 脱脂粉乳に対する国庫補助を実現 対象は貧困児童から栄養不良児や身体虚弱児まで広がり、ミルク給食 全面実施を推進の方向へ 昭和46年 体育局長通知「学校給食の食事内容について」により、標準食品構成 の提示 昭和51年 米飯給食が正式に位置づけられる ・・・と、ざっと駆け足で給食の歴史を振り返ってみましたが、皆さんはどんな 感想を持ちましたか? 現在の豊かな日本では想像するのも難しいでしょうが、食べられない、ひもじい、 という時代があったのです。それからまだ50年と経っていないことに私は驚愕し ます。牛乳が普及され始めてからは、まだ40年です。戦後、アメリカから提供さ れた脱脂粉乳と小麦粉で作られた給食制度。現在の学校給食のパンと牛乳という 原型がここにあります。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼えっ!アメリカ小麦戦略!? ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 次に、戦後の学校給食が始まった頃の舞台裏をのぞいてみましょう。 学校給食が始まった当時、アメリカでは小麦が余って困っていました。保管する 場所もないので道路に野積みしてシートをかけて保管する。保管に一日当たり2 億円もかかったそうです。 その当時の給食といえばコッペパンと脱脂粉乳。コッペパンはバサバサしてまず かったといいます。ミルクを入れ過ぎるとパンはバサバサするのですが、当時余 っていた脱脂粉乳をパンに大量に入れたそうです。また、味も素っ気もなかった と言われる脱脂粉乳は、家畜の飼料用のものだったのです。確かに食糧難の時代、 アメリカは援助してくれたという側面もありますが、それだけではありません。 アメリカは援助するだけでなく、小麦食を根付かせるために徹底的な米批判をし たのです。「米を食べると馬鹿になる」、「短命になる」、そうしたキャンペー ンを大々的に行いました。全国の栄養士達はアメリカの資金援助によるとは知ら ず、”キッチン・カー”と呼ばれる調理室付きのバスで、保健所、学校、果ては 農村に到るまで小麦食を啓蒙し「米を食べたらダメなんだ」と熱心に説いてまわっ たのです。それが現在の「米離れ」につながっているのです。 この史実についてはNHKが番組として放送し、内容をまとめたものは1979年に 「アメリカ小麦戦略」として家の光協会から出版されましたが、残念なことに現 在では絶版になっています。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼給食、その中身は大丈夫? ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― では、現代の給食です。 飽食による弊害、つまり子どもの成人病などが大きな問題としてクローズアップ されているいまの給食に、貧困時代の栄養補給という必然性はありません。逆に、 給食の内容を新たに考え直す時期ではないでしょうか? 皆さんはいまの学校給食の献立をご存じですか?今回いろいろ調べた学校給食の 献立は、私にとってひどく違和感を覚えるものでした。とある小学校給食のホー ムページでは、「なんとも恵まれた今の小学生が食べているヘルシーでリッチな 給食を、写真でゆっくりご覧ください」と華やかなフレーズと共に献立を紹介し ています。「牛乳、味噌ラーメン、きなこポテト、りんご」とか「牛乳、コッペ パン、チョコクリーム、ポテトベーコン煮、枝豆」、「牛乳、ビビンバ、ほっけ のゴマフライ、フルーツヨーグルト」。おいおい!! 皆さん、これらの献立を聞いて驚きませんか?これって普通?うぅ〜〜む..。 大体ご飯には味噌汁じゃないの?なんで牛乳なわけさ。ご飯と同じどんぶりでフ ルーツミックスがド〜ンと出るのも日常茶飯事。チョコクリ−ムのパン食べなが らおかずを食べるの!?気持ち悪すぎ〜〜!!と、いつしか私は興奮状態に..。 献立を見ると主食はほとんどパン。しかも必ずと言っていいほどチョコクリーム やジャムが付いているのです。週一回の米飯メニューはピラフだのカレーだのが 多く、白飯はほとんどなし。麺の日も週一回あります。いわゆる栄養学に基づく 高カロリー食。油が大敵のアトピーの子どもには地獄です。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼学校給食法を読んでみる ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― さてここで、前出の学校給食法をもう一度読んでみましょう。 ---------------------------------------------------------- 食事についての正しい理解や望ましい習慣を育むと同時に、 学校生活を豊かにし、明るい社交性を養う ---------------------------------------------------------- 「食事についての正しい理解や望ましい習慣」???この献立でホントに大丈夫 なのでしょうか。食事の時に牛乳を飲み、甘いチョコクリームを付けたパンを食 べるのが「望ましい習慣」だと、毎日学校で子どもに刷り込まれるとしたら私は 断然困ります。 もう数年も前になりますが、いまの若者は「濁ってて気持ち悪いから」味噌汁を 飲まないとか、甘いものやスナック菓子、炭酸飲料中毒の人が多い、と聞いたこ とがあります。その時にはなんでだろ〜?、と不思議だったのですが、今回給食 の献立を見て、つくづく子ども時代に食べるものの影響ということを考えてしま いました。小学校に上がって給食を食べるようになってから、「子どもが体調を 崩しやすくなった」、体調が悪くても残せるような雰囲気ではなく「無理をして 食べて下痢をした」、などという声も父兄から聞こえて来ました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ▼家庭の食卓事情 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― もっとも、こういった妙な献立の背景には、やむにやまれぬ学校側の事情もある ようです。 【釧路新聞の記事から】 釧路市教育委員会学校給食課の村田朋代栄養士は「給食に頼る事無く、家庭 での食生活が大切」であることを説明した。その例として、「肉ジャガ」が 25%も残ってくることをあげ、「いつも家庭で食べるものや、あまり噛ま なくてもいいものが好まれる。しかし、揚げ物や焼き魚、煮物は人気がない」 と問題点を指摘した。 【福山市立女子短期大学教授の鈴木雅子氏“キレやすい食生活とは何か”】 「かつては、しっかり噛まないと食べられない硬い豆や、乾物などを多く食 べていたのですが、最近は噛むことの苦手な子どもや大人が増えました。ハ ンバーガー、カレーライス、プリンなど、子どもたちはほとんど噛まないで 飲み込んでいます。噛まないで飲み込むことに慣れてしまった子どもが、給 食の芋、豆、ひじき、ごぼうなどが食べられなくて、登校を嫌がることがあ りました。サラダやオムレツ、コロッケ、ソーセージばかりでなく、ひじき の煮物、煮しめ、煮豆なども食べやすく工夫して食卓にのせることにしましょ う。」 ・・・とあります。 先日、近所の3歳と4歳の子どものお母さんに、お昼は何食べさせてるの?とた ずねたら、「うちは大抵ロールパンを買ってあるの。それだと子どもが自分で食 べられるから。」と言っていました。なるほど、その方が簡単ですものね。私も 息子がアレルギーでなかったらきっとそうしていたでしょう。うちはたまたまア レルギーだったから、おかかご飯に味噌汁、とかになっているのですが。結局、 昔なら当たり前だったご飯に味噌汁という食生活がガラリと変わってしまったと いうことですね。 ご飯を炊くのが面倒な主婦が多くて夕方になると弁当屋でご飯がよく売れる、と 数年前報道されていましたっけ。何ごとも簡単かつスピーディということが重視 される時代です。私が問題では?と思った献立は、要するに子どもが好んで食べ るもの。学校給食の献立も家庭の食卓事情をもろに反映しているということで、 これは根の深い問題だと感じました。 しか〜し!ここで、仕方ないわね、と諦めてしまうのは早計です。家庭できちん と食べないからといって、学校給食まで子どもの食べやすいものばかりにしてい ては、『食』が乱れる一方です。せめて学校給食だけでも、日本の伝統的な献立 にすべきではないでしょうか。 --*--*参考図書、リンク*--*-- 『じょうぶな子どもをつくる基本食』 幕内秀夫著・主婦の友社 学校給食と子どもの健康を考える会 |
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◎poiの子育て一年生 〜アクション初めの一歩〜 前回のエッセーでは、「育児環境は自分から変えよう」という提案をしました (アドレスはこちら→http://chieichiba.net/wahaha/ikuji.htm#poi2)。 考え方を切り替えただけで児童館へ行くことが楽しくなった私でしたが、う〜ん やはり流されやすい性格。1ヶ月、2ヶ月と通っているうちに、以前と変わらな い受け身な態度がありありに。ただぼんやりと子どもを遊ばせるだけになってい きました。そんな毎日で出会ったのが、私の住む街の広報誌に載っていた、とて も小さな記事でした。 ■環境マップを作っています。つばめの巣を見掛けたら御一報ください。■ 「これだ〜〜〜〜っ!!」新聞の折り込みに挟まっていた、たった1枚の広報誌 に私は胸を躍らせました。春先からときどき見掛ける、この環境マップづくりの 記事は、今までも私をとてもワクワクさせてきたのでした。 「関東たんぽぽを見掛けたら御一報ください」「カエルの鳴き声を聞いたら御一 報ください」。そう呼び掛ける小さなメッセージひとつで、私は子どもとのお散 歩タイムが宝探しのように変わっていったのです。 このワクワクした気持ちを子どもたちにも教えてあげたい!住宅密集地であるこ の街で、少しでも自然と触れ合う機会を提案したい!そんな思いを胸に、私は切 りぬきを手に児童館を訪れました。 「提案したいことがあるんです。ポスターをつくるので貼らせてください!」 さいわい児童館の職員さんは快く賛同してくれ、館長さんにも許可してもらえる よう伝えてくださるとのこと。私は、さっそく記事の内容を子ども向けに書き換 え、イラスト入りのポスターにすることにしました。 ・・・とは言っても1歳3ヶ月の娘は私にゆっくりポスターを書かせてくれるわ けもなく、足元であやしあやし、しまいには泣かれて膝の上に乗せながらの作業。 その間わずか1時間・・・。 いや〜この1年で、料理、食事、トイレ、数々のことを早く済ませるよう娘に 「逆しつけ」させられましたが、まさかポスター書きまで1時間で仕上げろとせ かされるとは。ゆっくり1日かけて書くつもりでお弁当まで作ったのにぃ〜! そんなこんなで、ぐずる娘を片手に抱え、無事ポスターを書き終えて職員さんに 渡しました。この日は初めて館長さんにも会うことができ、これからも地域の子 どもたちに何かできる範囲で働きかけていきたいと伝えました。地域にアクショ ンできる接点が持てたということで、私にとっては大きな収穫でした。 後日、児童館へ行くと正面玄関の掲示板にきちんとポスターが貼ってありました。 誰もが目にする場所を選んで貼ってくださった職員さんの配慮に感謝しつつ、子 どもたちの登下校が少しでも楽しくなるお手伝いができればいいなと、ひとり感 慨にふけるのでした。 梅雨らしい梅雨もなかった今年ですが、私は3つのつばめの巣を見掛けました。 みなさんは今年、かわいいつばめのひなの鳴き声を聞きましたか? text by poi ----------------------------------------------------------------------○ |
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今回のトピックスは、3ヶ月前に配信して反響の大きかった、poiさんの「児童館 って、楽しいですか?」の続編。同じく児童館を例に、テーマを「育児の呪縛」 から「育児環境の変革」にテーマを移して、さらに掘り下げてお送りします。 --------------------------------------- ○前回までのあらまし「児童館って楽しいですか?」 ○育児の思い込みから解放されて c o n t e n t s ○児童館側から見てみると、 ○行きたくないなら、行きたい場所にすればいい ○poiのアクション始まる ○前回までのあらまし「児童館って楽しいですか?」------------------------ 「子どもができたら、親として児童館に行くのはあたりまえ」、そう信じていた 私は、物足りない、そしてつまらないと感じながらも、せっせと児童館に足を運 んでいました。しかしその後、家に2人きりでいても変わらずによく遊び、よく 笑う娘をみて、「行きたくないなら、無理して行かなくてもいいじゃない。」と 結論。それっきり児童館へは行かなくなりました。 「子どもができたら児童館」 これが、私がはまった育児の思い込み、「育児の呪縛」だったのです。今、自分 が必要だと信じていることが、本当に必要かどうかは、他人を見て判断するので はなく「自分に聞いてみればいい」。それだけのことなのだと気づいたのでした。 ・・・と、ここまでを今年2月1日号のワハハでお話したことでしたね。 *この記事はこちらで http://chieichiba.net/wahaha/ikuji.htm 今回は、その後、私が「行かない」と決めた児童館に、なんと180度方向転換(!) して、再び児童館へ通うようになった、そのいきさつを児童館への取材も交えな がら、お話したいと思います。 ○「育児の思い込み」から解放されて ----------------------------------- そういうわけで、その後3ヶ月という間、私と娘は自宅でマイペースな日々を過 ごしていました。いや、二人っきりも楽しかったです。 ワハハで「育児の呪縛」を書いた後、記事を読んでくださった方々から、多くの 感想が寄せられました。育児の思い込みで辛かった体験、現在も抱えている悩み を編集部に寄せてくださる方々もいました。またワハハ・メーリングリストでも 「育児の呪縛ツリー」が次々に現れました。そうそう、このタイトルがずらりと 並んで、ちょっと怖かったなぁ(笑) そのなかで多くの人が語っていたのは、「児童館などの地域のサークル活動に、 物足りなさを感じていた」というものでした。これは私だけではなかったのです。 「企画がつまらない」「ママ友と話すのが苦痛」「時間つぶしでしかない」etc ・・・そういう声に共感しつつ、やはり私は、 「自分の住む地域に、育児について話せる仲間がもっとほしい」 「近所で有意義に過ごせる場がほしい。」 とあらためて強く願うようになりました。 ○児童館側から見てみると ---------------------------------------------- そう感じていたある日、私たち親の側だけでなく、児童館側に視座を移した育児 サークルの現状などをもっと私たちが知るべきでは?と思い、スタッフルームで ディスカッション。ワハハ・スタッフのひろぴーが、都内のある児童館の職員の 方に取材を試みました。その方とのお話の中で興味深かったのは、 「児童館で一度やったものが、来年受けるかどうかはわからない。 ただ予算や人員にも限りがあるなかで、職員も懸命に模策している。」 ・・・というコメントでした。児童館の職員さんたちは、少しでも有意義になる ように内容を模索しつつ、なかなかその思いが親に届かないジレンマに陥ってい たようです。 一方、親である私も心の中では「つまらない」と感じつつも、地域の育児仲間は ほしいと願っている・・・この親と児童館のそれぞれのジレンマ、それぞれの溝 を埋めるにはどうしたらいいんだろう?それが私の次の課題になりました。 ○行きたくないなら、自分が行きたい場所にすればいい -------------------- 「行きたくないなら、行かない」ことを選択した私でしたが、これではジレンマ は解決できません。課題を解決するために、もう一度、自分の思い込みを捨てて 発想の転換を試みることにしました。具体的には、 「自分から児童館に飛び込み、自分が少しずつ周囲の環境を変えていく」 という手もあるのではないか?・・・という考え方です。それは「自分からアク ションする」という、とてもシンプルな解決方法でした。 ひたすら「モノを消費すること」に長けた私たちは、目の前のものを「選択する 力」は、かなり研ぎ澄まされていると思います。しかし、一方で「無いものは創 る」という想像力と力を失いつつあるように思うのですね。今、自分の目の前に なければ、自分の力で「うみ出す」可能性があることさえも、すっかり忘れてい ないでしょうか。 魅力的でないなら、「どうしたらステキになるのか?」を考えてみよう。 行きたくないなら、どうすれば行きたくなるかアイディアを出してみよう。 これはワハハのメーリングリストでもたえず話している「文句があるなら、意見 を言おう。愚痴を言うなら提案しよう。」とも通じる考え方です。こうやって、 育児環境を、より自分の居心地の良いものにシフトしていけたら、きっと毎日が 深く、楽しくなると思いませんか? ○poiのアクション始まる ----------------------------------------------- ・・・とまぁ、以上のようないきさつで、私は4月から地域の児童館へ再び足を 運ぶようになりました。幸い娘も同年齢の子どもたちに興味シンシンの時期にな り、あーだこーだと宇宙語でおしゃべりしながら、児童館の雰囲気を楽しんでい ます。そして私は、この一連の児童館で得た気づきをきっかけに、 “今より、もっとこうしたい欲” ・・・がムクムクと湧いてくるようになりました(^_^) 「まだお話したことのないあの人に話し掛けたら、何かおもしろいことが聞ける かもしれないな」「こんな活動内容を考えてみたから、来週みんなに提案してみ よう」、「職員さんは子どもたちを取り巻く環境をどんなふうに思ってるのかな、 よし!今度訊いて、自分の育児をみつめ直してみよう」・・・などなど。 「もっと、こうしたい」と思っていると、自然にさびついて、思考停止していた 脳みそでもどんどん機能して、想像力が湧いてくるようになります。 「今やったことが、いい結果になっているのかな」・・・なんてことは気にしな いのです。自ら動き、どう変えるかをあれこれ考えて、その過程を楽しむだけで も、じ〜んわりと毎日が充実してくるんですヨ! すぐれた場所や気の合う仲間は、「近くにはいるわけがない」と決めてかかって いませんか?まだ発見していないだけなんだと思うと、ワクワクしてなかなか楽 しいものです。「すべては自分から始まるんだなー」とpoiは、あらためて感じ ています。 さて、「あなた」は、今の育児環境に本当に満足していますか? text by poi / edit by Kuri ----------------------------------------------------------------------○ |
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○あなたは「児童館」が楽しいですか? ○「人と違うこと」は劣っていることですか? c o n t e n t s ○「育児の呪縛」が与える影響って? ○どうしたら呪縛から自由になれますか? ○最後に 〜児童館を取材して〜 ○あなたは「児童館」が楽しいですか?---------------------------------- みなさんは児童館をご存知ですか?地域によって呼び方も違うようですが、0歳 から2〜3歳までの幼稚園入園前の子どもと親が、体操や手遊び唄などをして、 一緒に楽しむところのことです。小さな子 ヌもを持つ親は、情報交換や地域交 流の場としても親しまれています。 さて、この児童館ですが、はっきり言って私は「何度行っても、楽しめない」 のです。児童館へ行くよりも、自宅で娘と2人っきりで遊ぶ方が居心地がいい んですね。なのに、子どもができたら児童館に行くのは当たり前とばかりに、 いろんな方が誘ってくださる・・・う〜ん。「ちょっと待てよ」と私は思うの です。 ○「人と違うこと」は、劣っていることですか?-------------------------- 「『児童館をつまらない』と思う母親なんて、私は自分がおかしいんじゃない か?もしかして母親として失格なのではないか?」などと、ずーっと独りで自 問し続けていました。でもそれは、よくよく考えてみると、私にとっての見え ない落とし穴、「育児の呪縛」だと思うようになりました。 プログラムの内容に満足できないものを感じ、乳幼児向けの体操を一緒に踊っ ては、何やってんだろ?と毎回、自己嫌悪。そして児童館に行かなくていい日 は心底ホッとしてしまう・・・そこで行き着いた結論は、「な〜んだ、それな ら行かなくてもいいじゃん」というとっても単純なものでした。 行きたくないなら行かない、そんなシンプルなことに気づかせてくれたのは、 マイペースに毎日を生き、泣きたいときに泣き、笑いたいときに笑う0歳の娘 だったかもしれません。 ○「育児の呪縛」が与える影響って?------------------------------------ 私が見えない落とし穴「育児の呪縛」に気づくまでは、なんだかセコセコして いて、自分で自分の育児を窮屈なものにしているような息苦しさが、常につき まとっていました。 誰の子でもない私の子を育てているはずなのに、いつも何か(これは周りの親 であったり、マスコミであったり、育児書であったり)に合わせているようで、 自分らしい子育てからどんどん遠ざかっていたのです。子どもだってそんなこ と望んでいませんよね。何かに追いたてられているような親は見たくないから、 その緊張を感じて泣くことで訴えるかもしれないし、笑うことで気づかせてく れるのかもしれない。 親も子どもも、知らずに自分らしさを失ってしまう可能性があります。でも「 育児の呪縛」は気付くだけで、ふっとラクになるのです。あなたは「育児の呪 縛」にがんじがらめになっていませんか?また呪縛に気づいて、肩の荷が下り る瞬間を感じたことはありませんか? ○どうしたら呪縛から自由になれますか?--------------------------------- 私は今回、児童館はつまらない場所、なんて考えを押しつける気はありません。 私自身、子どもがもっと大きくなって必要だと感じたら、児童館に行くつもり でいます。ただ私がここで伝えたいのは、 ================================================================= 今、あなたが「当たり前」で「必要」だと思っていることを、それが 本当にあなたにとって必要かどうか?をもう一度、考えてみませんか? ================================================================= ・・・ってことなんです。どうですか?人と違うことは劣っているわけじゃな い。人が選ぶことを、自分が選ばなかったとしても、それはイケないことじゃ ない。親が自分の個性や感性を大切にすること、自分の考えに確信を持つこと こそ、育児をよりラクに楽しくするものだと思いませんか? 予防接種、DMで紹介されてくる通信教育、我が子をムービーで撮りまくるetc 案外、そんなものからでも親が知らず知らずのうちに「育児の呪縛」にからま れてしまっているかもしれません。「〜しなくちゃいけない」。そう思ってい るのは自分だけかもしれません。一体、それは誰が決めたことなんでしょう? 「親なら」「子どもなら」とひと括りに判断しないで、「私自身の」「子ども 自身の」視点で物事を見るのです。それが人と違うこともあるでしょう。でも それを比較しないことです。あなた自身をもっと大切にしてみませんか?そし たら、私のようにふっと肩の荷が下りてラクになることもあるかもしれません。 ○最後に 〜児童館を取材して〜----------------------------------------- 私は今回の記事を、児童館を例に書くにあたって、近所の児童館の職員さんに お話を伺い、取材もしてみました。その時に私が感じたのは、児童館も親子と の関わり方や運営など、まだ模索している状態なんだなぁ〜ということです。 私の育児も児童館も現在進行形なんですね(^_^) 児童館のレポートは追って、このpoiが報告したいと思います。どうぞお楽し |
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みなさま、こんにちは!!お元気ですか?おちゃずけです。 さてさて世の中では、親のための教育セミナーなるものが、ほぼ毎日どこかで 行われています。おちゃずけも興味はありましたが、どこか「眉つばっぽさ」 もあり、敬遠しがちでした。 しかし、何事も一度も参加せずに評価するのは「ワハハ」的ではないと思い立 ち、ある教育セミナーに参加してまいりました。テーマは、 【 精神科医から見た幼児期における心と体と家庭環境 】 青少年による犯罪が騒がれたこの夏。このテーマのもと、精神科医の講師が、 なぜ子供たちがキレるのか?親としてどのように生きれば、そのような不幸を 未然に防ぐことができるのか?などについて話をしてくれました。 今回の子育てワハハは、そのセミナーについて、おちゃずけの視点から考える 「親と子そして親のあり方」をあなたと一緒に考えてみたいと思います。 C o n t e n t s ----------------------------------------------------- Chapter1 今「子供たち」はどうなっているのか? Chapter2 子どもを取りまく「家庭環境」はどうなっているのか? Chapter3 自分(親)と子どもとの関係 Chapter4 最後に…(講演に参加して) ○C h a p t e r 1 --------------------------------------------------- 今「子供たち」はどうなっているのか? 〜対人緊張度の高い子供たち〜 まず、そのセミナーでは精神科医としての臨床結果から、最近の子ども達は、 他人と接する時のストレス(対人緊張度)が極端に高くなってきていると指摘 がありました。 たとえば、今年騒がれた事件を犯してしまった子ども達は、この対人緊張度が 非常に高い傾向があるそう。また、その子達の多くが「小さい頃から“いい子” だったのに」と言われているわけなんですね。では、 なぜ、そのような「いい子」が人の生命の尊さをまったく無視した 残酷な事件を起こしてしまうのでしょう? 世間一般で言われている「いい子」とは、どのような子供をさすの でしょうか? 講師は、このような「いい子」を作り出す背景の一つに、現在の教育のあり方 をあげています。 現代の学校教育では「正解を導き出すこと」「失敗せず物事をやりとげること」 に重点がおかれています。そのような状況の中では、子ども達は、失敗を繰り 返し、何度も挑戦することで得る、「達成感」を経験することができません。 また家庭においても失敗せず、物事を上手くやり遂げる子=いい子とされがち。 このような環境の中で、子ども達の多くは、失敗に対する緊張感、恐怖感が非 常に強くなります。そして、他人の前では「失敗しないように、うまく振舞い たい」との強い気持ちを持つようになり、それが原因となってストレスとなり、 結果、対人緊張度を高めているというわけなんですね。 ------------------------------- 一方で、失敗の経験の少ない子供たちは、一度問題にぶつかると、強い失望感 に陥ります。一つの失敗や壁が、自分の存在全てを否定しているように感じる のです。 ここで大切なのは、失敗を恐れない、失敗を乗り越える喜びを子ども達に教え ることではないかと、思いませんか?失敗をむしろ「いいこと」と教え、何度 も挑戦し、考えて得た時の達成感を、子ども達に経験させて行くことが重要で はないか?という考え方ですね。 また同時に、達成感は子ども自身に、より困難と思えることに挑戦していく、 「たくましさ」を育てていきます。したがって、親は、子どもの小さな失敗に こだわることなく、子供がイキイキとあらゆることに挑戦できるよう、見守っ ていくことが大切になるわけです。 ・・・こうしてあらためて話すと、あたり前のことのようですが、いざ日常の 中で、子どもと接していると、いつの間にか忘れてしまいがちな視点だと、私 たちワハハは考えます。 ------------------------------- では、それを実際の子育てでどう具体的に活かすか?という部分ですが、その セミナーでは以下の2つのポイントを提案しています。 ・ほめて、おだてて、調子に乗せる。 ・荒々しく生き生きと楽しい子育て。 マラソンの金メダリスト、高橋尚子選手を育てたことで有名な小出義雄監督も、 この「ほめる・失敗させる」教育の大切さをあげています。朝日新聞の取材で 小出監督は、「あえて失敗させて自分で学ばせる事が大切。失敗以前に注意す るのは、子どもが学ぶ芽を摘み取ってしまう」。また「ほめる時も、ただむや みに褒めるのではなく、タイミングが大切である」と指摘しています。 「いいことをした瞬間を見逃さず、その場でほめる。だから観察が必要」だ、 というわけですね。あなたはこの子育ての考え方、どう感じますか? ○C h a p t e r 2 --------------------------------------------------- 子どもを取りまく「家庭環境」はどうなっているのか? 次に「子どもを取りまく環境」について。これも、現代と従来とでは大きく変 わってきたことを取り上げていました。その中で家族の関係も、今までの縦型 より横型の関係が必要とされているのではないか? つまり従来の父母を敬い、兄姉に従うというような縦型の関係よりも、何でも 話し合い、共に壁を乗り越え合える仲間家族、つまり横型の関係が大切ではな いかという考え方があります。 少し前までは、兄弟の数も多く、近所に子どもがあふれ、子どもは子どもの中 で、人間関係の基礎を学んできたわけですね。しかし少子化の進んだ今、家族 が仲間の関係をつくる、共に成長していける環境をつくることが必要だという わけです。 ------------------------------- ではその「仲間家族」とはいったい何なのでしょう? 仲間の対義語は敵。家族の中で何か問題が起こった時、たとえば夫婦の間で、 「お前の教育がなってないからだ」「あなたが仕事ばかりで家庭を顧みてくれ ないから…」とお互い相手の責任にして責め合うのが「敵関係」の家族。逆に あらゆる問題に、親子が一つになって知恵を出し合い、一緒に乗り越えようと するのが仲間家族だと講師は示唆します。 遊びや、子どもっぽさを共有しあいながら、何でも話し合い、家族の悩みや壁 に協力して乗り越えていける仲間家族。あなたの身の回りを振り返ってみて、 いかがですか?仲間家族を、どこまで現実のものとしていますか? ------------------------------- さて、その仲間家族をカタチ作るもっとも基本的なこととして、まず「親同士 仲のよいことが大切」があげられます。まさしくおちゃずけが今回のセミナー に参加して、このレポートを書くにあたって、一番伝えたかったことは、この 夫婦間のお話です。 たとえば夫婦であれば、仲良く、コミュニケーションをしっかりとることで、 自然と子供たちとの間にも交流を生むことができる。もちろん、これもわかっ てはいるけれど、つい子どもが誕生すると夫婦間の関係は薄れがちですよね。 そんなわけで、夫婦(パートナー)間の絆を深める3つのポイントを講師が 紹介しています。 ・子どもの前でも、腕を組んで歩く ・日常何気ないときにも手をつなぐ (テレビ、ビデオを一緒に見るときとかね) ・会社の行き帰りに玄関で迎えて首に抱きついく (キスなどあればなおよし*^-^*) あははは。どうですか?どれもちょっと照れるけど、アメリカのホームドラマ でよく見たシーンですね。これ、「あなたのこと、大好きよ」っていう、ちょ っとしたボディーランゲージでもありますよね。こんな何気ない(?)ことを 実行するだけで、自然に関係が深まり、さらに親と子、家族のつながりも深ま ると聞けば、ぜひ今日から始めたいものです! ------------------------------- 結婚して子どもができた場合、夫婦はどうしても、男と女の関係より、パパと ママになりがちです。子どもはもちろん大切ですが、親同士が愛し合っている ことは、家族としての一番の基本であると考えます。だからこそ親同士の絆の あり方を、もっともっと大切にしたい、と思いませんか。 もちろん子どもを持ったあとに、恋人同士の時と同じ時間、形を続けることは 無理でしょう。それでも、あえて恋人であり続けることよりも、夫婦であるこ とを選んだのは、なぜだったのでしょうか? おちゃずけの場合、「相手に何か起きた時、お互い相手の責任にして責め合う のではなく、自分のこととしてとらえ、共に乗り越えていく」つまり「相手と 人生を共有したい」。これが結婚を選んだ一番の理由でした。 それによって、パートナーと自分の絆をもっともっと深めていきたい。私は、 そこにひとつの親として、そして夫婦としての愛のあり方があるのではないか と思っています。 ○C h a p t e r 3 --------------------------------------------------- 自分(親)と子どもとの関係 最後に、やはり重要になってくるのは親(特に母親)の「自分関係」です。 つまり親自身が、行き詰まったとき、失敗したとき、大きな気持ちで自分自身 を包み込み、失敗した自分を否定せず、認めて(受け入れて)いく生き方を持 っていくことが重要という考え方です。 親がそんな生き方ができる時は、子供の失敗や行き詰まりにも、自然に大きな 心で見守っていけるわけですね。子育てもやはり突き詰めていくと、子育てワ ハハがスローガンで掲げているように「育児は育自」。親自身、自分自身の成 長が、大きなポイントとなるのでしょう。 ○C h a p t e r 4 --------------------------------------------------- 講演に参加して・・・ 世の中にある教育論は、家庭の数だけあってしかるべしだと思います。従って 今回参加した講演会のお話が、全てであるとは決して思いません。また、教育 論ばかりにとらわれて頭でっかちの子育てもしたいとは思いません。 しかし、こうしてレポートしながら、時には他人の意見に耳を傾けて、自分に とって、最適な言葉、プラスになると思える部分があれば、どんどん取り入れ てみるのも悪くはないなというのが講演を受けてみたおちゃずけの感想でした。 みなさんも、もし興味のあるセミナーや講演会があったら、時間が許す限り、 参加してみてはいかがでしょう?また、一人では少し不安だという方はぜひ、 「ワハハ」にご一報ください。メーリングリストやこのメルマガで、どんどん 情報を紹介し、参加者を募集したり、その内容について、みんなで考えていき ませんか? そんな積極的な育児への取り組みは、きっと今の社会をいい方向へ変えていけ る原動力になると信じています。 Somebody has some ideas that you need now. text by おちゃずけ/Kuri ----------------------------------------------------------------------○ |
<育児サークルに参加してみたら 前編>
みなさん、子育て楽しんでいますか?私ことおちゃずけは…辛いっす。よく泣く わが家のお嬢相手に24時間密室監禁育児地獄っす。…いかん、このままでは、い つか切れる(いや、すでに切れてる?)ご近所の育児サークルを探して同じママ 達に悩みをきいてもらおう!! …ということで、今回と次回、2回の連載で、私自身が育児サークルを探し出し 、参加するまでを、みなさんに代わって体験レポートしてみます。 * * * はたして、おちゃずけは、この引きこもり育児生活から脱却できるのか? * * * まず、近所に知りあいの少ないおちゃずけが頼れるのは行政サービス。おちゃず けの住む江戸川区が4月から開設した子育て相談センターなるところへ電話。こ ーゆーのって、どこの市町村でもやってますが、利用するのは何となくためらい がありますよね。おちゃずけも、ちょっとドキドキ…。 電話に出たのは、感じのいい初老のご婦人。なんでも40年保育園に勤めていた とか。相談内容(近くに育児サークルがあるかどうか)以外にも、子育てのちょ っとしたアドバイスを親切、丁寧に聞いてくれ、とっても参考になりました。み なさんも、地域の子育て相談センターをどんどん利用していきしょう!…が、し かし肝心のサークル情報は得られず・・・う〜ん。 で、次におちゃずけの住む地区管轄の健康相談所へ、お嬢を小脇にかかえ訪ねて いきました。この健康相談所で月1回「子育てひろば」なる0〜3歳児のママ対象 の集いが開かれてる言う情報をゲット!次の集いは、6月8日の 9時半とのこと。 ん?・・・が〜ん歯医者の予約が入ってる〜。 このメルマガ2号目までに、育児サークルに参加してレポートし ろとの編集長の命令を実行するためには、次回の集いまで待って はいられない! そこでおちゃずけは、行政に頼るのは早々にあきらめ、地域情報誌のホームペー ジの掲示板に書きこみ情報を募集。その他、育児関係のHPを覗いたりして、や っと、「マハロ」という育児サークルを発見しました! さっそく、主催者の方に連絡してみれば、毎週火曜日、東西線葛西駅周辺で集い を開いてるとのこと。6月20日の今日、集いに参加させていただく事になりました。 く〜これで、このメルマガvol.2の〆切までには間に合いそうじゃ!! …というわけで、次回はその子育てサークルの模様を報告したいと思います。 【今回訪ねたサイト、施設の連絡先など】 江戸川区子育て相談センター:03(3653)6091 江戸川区なぎさ保健相談所 :03(5675)2515 マザーズクラブ: http://www.mothers-club.co.jp/index.html 葛西地域情報: http://www.basket.co.jp/ みなさんは、地元の子育て相談センター、児童館、地域の自治体のホームページ を覗いたことはありますか?乳児から幼児までサークルや集いが活発に(しかも 多くの場合、参加無料)あるようです。公園デビューが苦手でも、これなら結構 なじめそう(^.^) では次号レポートをお楽しみに! Think globaly,act localy.You'll find something new! text by おちゃずけ ----------------------------------------------------------------------○
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<育児サークルに参加してみたら 後編>
こんにちわ!!おちゃずけです。 最近、だんなの仕事が忙しく、子育てに協力してもらえず、少々切れ気味。 しかし、昨夜はちょっと気分がよかったす。 昨夜半。またもや、お嬢が大泣き。疲れきった私は無視。見かねただんなが、 お嬢を抱きあやそうとしますが、一向に泣きやみません。仕方なく私とタッチ 交代。そのとたん、ピタリとしずかに。やったね!!始めての経験に(今まで は、誰でもよかった)母の喜びに浸っておりました。(だんなショックだった ようです。) おっと、前置きはこのぐらいにして、前号で、密室育児から脱却すべくご近所 (江戸川区)の親子サークルに参加しようと決意。インターネットを駆使し、 やっとこ「マハロ」と言うサークルを発見しました。そして6月20日、参加 して参りましたので、今回はそのご報告をさせていただきます。 「マハロ」とは、ハワイの言葉で「ありがとう」の意。毎週火曜日、葛西近辺 で活動している積極的なサークルです。それぞれ、担当を受け持ち、何をする か決めるそうです。 お嬢とおちゃずけが参加したのは、小麦粉でねんどをつくってあそぼう!!っ て日。うちのお嬢にはちょっと早すぎる内容のですが、楽しそうなので参加し てみました。 場所は葛西区民館。サークルとして登録すると、区民館などの施設は無料で借 りれるそうです。参加者は、約15名。0歳〜4歳ぐらいまでのママと子供たち。 男の子が多かったので、そのパワーに圧倒されまくり。お嬢と二人で目を丸く してました。 ○小麦粉粘土の作り方を参考までに=========== ・小麦粉 適量 ・塩 少々(保存料がわり) ・サラダ油 少々(なめらかさを出す) 以上を、お水でこねこね。食紅等で色をつけます。 手触りが気持ちよく子供たちは大喜び。2〜3歳児の子供をもつママには、ぜ ひおすすめです。私も、お嬢がもう少し大きくなったら一緒に作ろうと思いま した。 お嬢が直接楽しむことはできませんでしたが、ご近所ママさんと、お話出来た ことはとっても嬉しかったです。それに、年上の子供と接する事は、お嬢にも いい刺激かと思いました。(今はまだ、早いかな?)しかし、お嬢を他の人が 面倒みてくれたので、久しぶりに、ゆっくりおしゃべりできたので、それが何 よりでした。 また今度近くの保健所で、3カ月〜8カ月児のママ対象のイベントがあるとい う情報もゲット。保育園の園長さんが「乳幼児との遊び方と、その大切さ」に ついて指導してくれると言うものです。さっそく申し込みました。 一つの出会いは、さらに次へと広がっていくもの。 みなさんも、素敵な出会い求めて、少しだけ勇気を出して、子供と一緒に飛び 出しませんか? Think globaly,act localy.You'll find something new! text by おちゃずけ ----------------------------------------------------------------------○
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