◆月と呼応する身体
 ◆家族出産しようよ!
 予行演習編 準備は万端
 ◆家族出産しようよ!
 出産編 お産は生きるパワーだ!

 

◎【ワハハ・ナチュラルな妊娠と出産】
 ◆月と呼応する身体

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■満月には何かが起こる!?
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みなさんは「満月の晩になるとなぜだか…」という経験をしたことはありませ
んか?私の家では満月の晩になると夫は目が冴えて眠れないと言い、2歳の娘
は新月と満月の晩によく鼻血を出します。

人間に限らず地球上には、満月になると特別な行動をする生き物がありますね。
満月の晩に産卵する海ガメや、満月の晩にだけ花を咲かせる月下美人などなど。
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■月の力はなぜ起こる
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ではなぜ月は私たち生き物に作用するのでしょう?気になったのでちょっと調べ
てみました。

アーノルド・A・リーバー著「月の魔力」によると、そのわけは「月の引力が人
体内の水分に作用し、潮汐現象を引き起こしており、その波がもっとも高くなる
のが満月と新月のとき」だということです。そのとき身体はホルモンの分泌が狂
ったり、精神が不安定になったり、攻撃性が高まったりするそうです。
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■女性と月の深〜い関係
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さて、月齢のサイクルは29.5日だそうです。なんとなく女性には見覚えのあるサ
イクルではありませんか?そう、月経サイクルの平均日数です。また女性の平均
妊娠期間は月齢の9カ月にあたる265.9日だそうです。

その他にも女性と月には親密な関係があります。例えば月経。満月と新月には出
血がおきやすく、それらの日から月経が始まる女性も多いという統計が出ていま
す。

またよく聞く話として、満月や新月の日に出産が増えるというのも本当だそうで
す(同じく『月の魔力』より)。ただ実際には地球上の緯度によって多少の違い
があるそうで、日本では新月の1日前と満月の3日後にそのピークがくるというこ
とです。なんとも不思議ですね。

ちなみに満月直後には男児の出産が多く、新月には女児の出産が多いとの報告も
あるそうですヨ。皆さんは心当たりがありますでしょうか(^-^)?
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■月と呼応する身体
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私は今年7月に出産しましたが、その妊娠期間は月の満ち欠けのカレンダーを見
れば未来のその日の体調が予想できるほど、身体が反応していました。

新月が近づくにつれ、むくみはひどくなり体重はうなぎのぼり。また満月には子
宮を下に引っ張られるような、ずどーーーん!という引力のような強い力が働き
ました。なので私は満月の晩にはよく「神さまお月さま、まだ私の赤ちゃんを持
っていかないでくださーい!」とお願いしてました。そしていずれも新月や満月
が過ぎると、これらは嘘のように収まりました。

そして7月某日、新月の晩の満潮時刻ぴったりに、まさに「出るべくして出た」
という感じで、月という偉大な助産婦に見守られるようにして長男が誕生いたし
ました。

まぁこれらも身体の水分が多い妊娠中だけの話だと思っていたのですが、驚いた
のは産後でした。お産がすんで2週間もしたころ、だいぶ出血もおさまってきた
のでホッとしていたら、その日に限って子宮を絞られるように、ジンジンとする
鈍い痛みと共に大量の出血。今ごろなんで…と思ったら、その日は満月でした。

正直ぞっとしました。こんなに私の身体が月の力に反応してしまうなんて!そし
て思ったのでした。「妊娠中だけではないんだ、私たちの身体は常に月に導かれ
ているんだ」と。
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■人間も宇宙の一部
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そんな体験が、私はとても嬉しかったです。びっくりさせられることもあったけ
れど、あぁ私も地球の一部なんだ、まだ地球と寄り添って生きていくことが許さ
れているんだ!と思えてホッとしたのです。

それまで、私にはこの世が、人間ばかりが一人歩きをしているように思えてなり
ませんでした。でもまだまだ私たちは自然のリズム、宇宙のリズムに導かれなが
ら日々生活していると、今回のことで実感できたのです。

皮膚を通りぬけた外の世界は、自分の身体とは無縁の別物だと思いがちですが、
月の引力や光、昼間の太陽の明かりや電磁場、そういったたくさんのものと人間
は共鳴しあいながら生きていることがわかりました。そしてそんな自分の身体を
私は素直に、かわいく大切に思えたのでした。

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●本日20日は「満月」。月齢にあわせてこの特集を配信いたしました。どうぞ
“月のチカラ”をあわせて感じてみてください。
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<参考文献>
▼月の魔力 アーノルド・L. リーバー (著), Arnold L. Lieber (原著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4487761670/kosodatewahah-22

                                                    text by poi 
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◎【ワハハ・ナチュラルな妊娠と出産】
 ◆家族出産しようよ! 予行演習編 準備は万端

■初めての出産&妊娠は強烈に神秘的、そして今回は…
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ちょうど3年前、2000年のミレニアムは屋久島の森の中の山小屋で迎えました。
樹齢7200年の縄文杉、苔に覆われた切り株や倒れた巨木の森、その中で永遠に繰
り返される命。

自分自身もその自然の循環の中に存在するということを強烈に感じ、そのあとす
ぐに、私の体の中に生命が宿っていることを知りました。子どもよりも仕事や遊
びを優先してきた私にとって、まさに「森の中で生命のパワーを授かった」ので
した。

こうして2歳2ヶ月になる娘は、私に妊娠&お産という新しい世界を教えてくれま
した。そこは知れば知るほど奥が深い、まさに新しい自分を気付かせてくれたミ
ラクルワールド。

ただそんな感動も初めての育児に疲れたのか、どこかへまぎれてしまっていまし
た。そして自分自身さえも見失いかけていた頃、新しい命を授かったのです。こ
れを機に、またふつふつとお産への探究心がわいてきました。

前回のお産で新しい世界を知り、今回の赤ちゃんは、その世界のおもしろさをよ
りいっそう教えてくれたし、お産にまつわる、パワーあふれるすてきな人々との
出会いをたくさん結んでくれました。

そして家族3人で赤ちゃんを迎えるという、とってもすてきな体験をプレゼント
してくれようとしているです(たぶん…)。ほんとうにありがとう!
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■助産院の検診はいつも遠足気分
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お産をするのは、前回と同じ、東京の下町にある「福岡助産院」。80歳を過ぎて
いるとは思えないパワフルな福岡光子先生をはじめ、個性ある助産婦さんがずら
り。毎回検診にいくのがとっても楽しみでした。

高校時代の女子高の雰囲気かなぁ。女があけっぴろげにざっくばらんでいられる、
ほっとする場所です。

もちろん娘も毎回一緒に検診に行きました。ベッドの上に一緒にあがり、横にな
る私の傍らで、超音波を見るためにお腹に塗るゼリーをふき取る係なのです。テ
イッシュ片手に画面をじっくりと見ています。

心音を、手でぱちぱちしながら聞いたり、おなかの上から赤ちゃんの頭を触った
り。こうして幼いながらも、「おかあさんのおなかの中に赤ちゃんがいる」とい
う事実は認識しているようです。

▼いつもの場所で、はい!ポーズ

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■「子どもクラス」に参加しました
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福岡助産院には、お兄ちゃん、お姉ちゃんになる子どもたちのための「子どもク
ラス」があります。赤ちゃんが生まれてくるときのビデオを見たり、生まれたて
赤ちゃんの沐浴を見学したりします。

その日は1歳10ヶ月から4歳まで、9人のちびっ子たちがクラスに参加していたの
ですが、みんな食い入るように沐浴をじーっと観察するんです。誰一人騒いだり、
走り回ったりなんかしません。

▼赤ちゃんを見つめるまなざしは真剣そのもの

うちの娘も、よっぽど興味深かったのか、帰ってからも「赤ちゃん、ちっちゃい、
ぬくぬく、おふろ」とずっと言ってるんですよね。

まだ2歳になったばかりで、どれだけわかるのかなと思っていましたが、本人な
りにこれから何かが起こるということは感じているようす。

家族みんなが出産という同じ目的に向かっている、という実感がして、なんだか
とってもほんわかした気持ちになりました。
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■個人リハーサルも終わって、いよいよ本番
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今回のお産では、できれば水中出産をしてみたいと思っているので、おとうさん
も交えてのリハーサルでは、お風呂で最後の呼吸法のおさらいをしました。

浴槽の外側で私を抱えるおとうさんの横には、立ち会う子ども用の赤い小さな椅
子が置かれています。練習中もここにちょこんと座って、新生児の赤ちゃん人形
を抱っこしていました。

赤ちゃんの頭がでてくる排臨時のファーファー呼吸(最後はいきまず、頭の横で
手をまわしながら優しくファーファーと呼吸します)は、事前に習っていたので、
もうすっかりお得意です。しかもうちではプーさんのぬいぐるみで練習している
のですから…。

そして夜寝る前には、「生まれてきてくれてありがとう」という絵本を見ながら、
お腹をぽんぽんとさすってくれるのがお決まりごとなのです。

▼「生まれてきてくれてありがとう いのちの大切さをつたえる絵本」
 鈴木 せい子作/立花 千栄子絵  本体価格1,500円 ぱすてる書房
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-wahaha04645&bibid=02
144415&volno=0000

できれば娘がちゃんと起きている時間に生まれて欲しい、と思っているのですが、
助産婦さん曰く、「たとえ何時でも、赤ちゃんが生まれてくるときはみんな起き
て立ち会ってくれるのよ。子ども同士なにか通じるものがあるのかも」だそうで
す。

実は今日12月20日は、今年最後の満月です。予定日より1週間早いのですが、も
しかしたらお月さまのお導きでこの世に現れているかもしれません。

さてさてどうなることやら。後編の家族出産体験記をどうぞお楽しみに!

▼いつ会えるのかな…

                                                    text by yako 
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◎【ワハハ・ナチュラルな妊娠と出産】
 ◆家族出産しようよ! 出産編 お産は生きるパワーだ!

昨年末、「もうすぐ産まれそうだ!」と騒いでいたスタッフyakoです。

結局、予定日より3日遅れ、年も押し迫った2002年12月30日午前3時30分、東京都
墨田区の福岡助産院で無事3554gの次女を出産。希望通り、家族が見守る中での
水中出産でした。
今は家族4人で、ふんわり春の風に吹かれています。あれから、はや3ヶ月、今と
なっては、もう懐かしいお産のお話。家族で迎えた、とっても楽しい思い出です。
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■『干潮性(かんちょうせい)微弱陣痛』って?
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満月だ、産まれる…とすっかりその気になっていた12月20日は、なにごともなく
普通に過ぎていきました。
クリスマスを楽しむ余裕はない、と思い込んでツリーも出していなかったので、
急遽クリスマスツリーの飾りつけ。そしてサンタさんと一緒に、おしるしもやっ
てきましたが、決定的お産開始の気配なし。
「こうなったら、もういつでもいいや」と開き直っていました。

日付が予定日の27日に変わる頃、いよいよやってきました。
確実に10分おきにやってくる陣痛。いざ出陣です。
お産シーン撮影係兼ベビーシッターをお願いしていた近所の友人をピックアップ
し、助産院へ向かいます。

午前1時30分到着、子宮口はまだ2センチ。
「満潮は朝10時ぐらいだから、まだまだ。とりあえず朝まで様子をみましょう」
と、ダンナ、娘、友人とみんなで仮眠。でもなんだか陣痛がゆるくなってきた感
じがする…。そしてその後すっかり寝入ってしまったのでした。

当直の助産婦さん曰く「ほら、満潮が10時だから、時計でいうその対面、4時は
いちばん潮が引く時間でしょ。これを私は『干潮性微弱陣痛』と呼んでるのよ。
こういうときは、どうあがいてもだめ。おうちに一度帰って仕切りなおしね」
こんなときに病院で促進剤など使って、お産をむりやり進めると、難産になるこ
ともあるそう。
やっぱり自然にまかせるしかありません。というわけで、師走の抜けるような早
朝の青空をながめながら、なにごともなかったように、家に出戻りました。
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■ちゃんと『とき』は来る
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そしていよいよ年の瀬29日、今度は3日前よりも、しっかりとした痛みのような
気がする。もう出戻りはいやだ、と思って、何度も何度も時計をみながら、あと
10分、もう10分、と確認。でも、ちゃんと痛みはやってくる。
きっと「ほんもの」だ!

29日23時30分、助産院到着。でもまだ子宮口は前回と同じぐらいしか開いていな
いらしい…がーん!
満潮は午前2時30分なので、朝まで様子を見ることにし、今度はダンナと娘だけ
いったん家に戻ることにしました。

暗く、静かな部屋で、助産婦さんはずっと腰に手を当ててくれます。
「陣痛の合間は、うとうとしてていいのよ」っていわれて、ぼーっと、うつらう
つら…。なんだか15分間隔ぐらいになってきてしまって、3日前のことが頭をよ
ぎり、「先生、どうしよう」って思わず言ってしまう。
「そんなもんでしょ、大丈夫。産まれるときは産まれるから。この子が決めるの
よ」ってすっごく優しく言ってもらって、ふっと気が楽になりました。
このまま、また出戻りか…なんてぼんやり思っていると、なんだか急にがんがん
間隔が短くなってきました。
午前2時近く、いわゆる『上げ潮に乗った』ようです。

子宮口は3分の2まで開いてきたようで、急遽ダンナと娘、お手伝いに来てくれて
いた実母に来てもらい、到着するやいなやお風呂へ移動。
体がじわっと温かくなってきます。
「もう頭が見えているわよ」って言われて、もう出てくるの…ってびっくり。
その瞬間を、どうしても家族みんなで迎えたかったので、隣の部屋で寝ている上
の子を連れてきてもらって、「はやく起きなさい」なんて叫んでしまいました。

お湯の中から、ふわっと抱き上げたその瞬間、「自分で産んだ」というまぎれも
ない実感が、ずどーんと胸にこみ上げました。
なんかほんとに私の中から出てきた…不思議でとってもいとおしい。
私の胸の中で、まだ鼻をフガフガさせている生まれてたての赤ちゃん、
その横には、ぐーんと突き上げるような最後の痛みを一緒に乗り切り、へその緒
を切ってくれたダンナ、そしてまだ寝ぼけ眼で夢心地の2歳の娘が、まず最初に
赤ちゃんを抱いてくれたのでした。

▼生まれたよー!

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■4つの瞳に見つめられ
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お産をするたびに、自分に新たなエネルギーが生まれてくるような気がします。
それは私自身、とっても楽しくお産ができたからだし、それは10ヶ月間温かく見
守ってくれた家族や助産婦さんたちのおかげです。

80歳を超えているとは到底思えない、パワーあふれる福岡先生ほか、お産にとっ
ても意欲的な助産婦さんたちから、たくさんエネルギーをいただきました。
きっと赤ちゃんにもそんな気持ちが伝わって、ワクワク気分でこの世に出てきて
くれたんじゃないかな…。

そして私も赤ちゃんも、お互い“楽しい”の相乗効果で、笑いながら充実した毎
日を過ごすことができているような気がします。ってことは、お産を重ね、子ど
もが増えるほど、人生パワーアップしていくってこと??

「検診のときは何の説明もなく、こちらから質問できそうな雰囲気もなく、何も
聞けなかった」
「当直の助産婦さんがはずれで、ほったらかしにされた」

私の周囲でも、お産に関して、こんなネガティブな話は日常茶飯事です。
お産は母親本人が主体であり、充実した経験であって、「あたり」や「はずれ」
であるものでもない。

たくさんの女性たちに、ほんとうに心から満足するお産を知って欲しい…。
これからもワハハのスタッフと一緒にいろんな提案をできたら、と思っています。

そして、いくらじたばたしたって、あがいたって、赤ちゃんには、ちゃんと意志
があって、いちばんいいときを決めて自分で出てくる力を持っている、と感じた
お産でした。

そんな思いから、その人がその人であるべく、持ち合わせている大切なもの、ほ
んものを大切にする心、生き方をいつも自分の真ん中においてほしい…という気
持ちを込めて、真央(まお)と名づけました。

お世話好きな朋花おねえちゃん、「まおたん、いい子だね…」と頬寄せて、チュ
ー。「せっかく寝たのに、もう起こさないでよ」と言いたいのをぐっとこらえて、
「みんな仲良しだね」と4つの瞳に笑う今日このごろです。

▼いつまでも笑顔で

                                                    text by yako 
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